整理収納アドバイザーに家を丸ごと頼んだら、視界が変わって仕事がはかどった話

片付け・収納

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スイッチさえ入れば、整理はできるんです。

問題は、そのスイッチがもう何ヶ月も入らなかったこと。どこから手を付けていいか分からないまま、家のあちこちにものが溢れていって、気づけば「気分が上がらない」「なんだか家にいたくない」とまで思うようになっていました。在宅で仕事をしているのに、です。

そこで、片付けを整理収納アドバイザーの方にまるごと依頼しました。

この記事は、その実録です。前に書いた「買わずにできる工夫」の記事とは逆で、今回はプロに任せたらどうなったかの話をします。

自分で片付けても片付かなかった理由

収納用品を買っても、しばらくすると中身がぐちゃぐちゃになる。片付けたはずの場所が、数週間でもとに戻る。心当たりがある方は多いと思います。

私の場合、原因は2つでした。

ひとつは、単純にものが多すぎたこと。もうひとつは、置き場所が決まっていなかったこと。この2つが揃うと、片付けは「戻す作業」ではなく「毎回どこに置くか考える作業」になります。考える作業は、疲れている日にはまず続きません。

そして「なんとなくとっておく」をやめられなかったこと。使うかもしれない、いつか要るかもしれない——その「かもしれない」が積み上がっていました。

足りなかったのは意志ではなく、基準だったんだと今は思います。

プロに頼むと、まずヒアリングから始まる

依頼してまず驚いたのが、いきなり片付け始めないことでした。最初はひたすらヒアリングです。

動線、誰がどこで何をするか、家族それぞれの性格まで、生活の流れを細かく聞かれます。素人が思う「片付け」はものを収めることですが、プロが見ているのは暮らしがどう回っているかなんですね。

いちばん印象に残っているのは、この質問でした。

「家が片付いたら、何をしたいですか?」

とっさに出てきた答えは、友だちに「ちょっとあがってく?」と言える家、でした。片付けの目的をものではなく、暮らしの側から聞かれたのが新鮮だったんです。

もうひとつ言われたのが、「リビングだけ整えても、すぐリバウンドしますよ」ということ。家全体の仕組みを一度に整えたほうがいい、と。実際、私が何度も失敗していたのはまさにそこでした。

SNSのおしゃれ収納が、自分の家で失敗する理由

SNSで見かける美しい収納は、「誰かにとっての最適解」であって、私の家の最適解とは限りません。

寸法が合わない。分類が細かすぎて続かない。動線に合っていない。見た目だけを真似すると、だいたいこのどれかで失敗します。

プロは違いました。私と家族の生活、部屋の寸法、動線をまるごと見たうえで、今ある収納用品でできる範囲から提案してくれます。いきなり新しいケースを買い足さなくていい。これは前の記事で書いた「道具は工夫のあとに買う」という順番とまったく同じ考え方でした。

判断の基準さえあれば、手は動く

作業では、使用頻度でものを段階的に分けていきます。毎日使うもの、ときどき使うもの、使わないけれど取っておきたいもの、手放すもの。

この分類が入ると、驚くほど手が止まらなくなります。「いる・いらない」で悩むから止まるのであって、「どのくらいの頻度で使うか」なら答えられるんですよね。

そして一度手放してすっきりすると、ものへの執着が薄れました。本当に必要なものだけが残った感覚があって、今あるものを大事にしようと自然に思えるようになったんです。減らすことが目的だと思っていたのに、結果として残ったものへの愛着が増える、というのは意外でした。

いちばん大変だったのは「捨てる」だった

正直に書くと、この片付けでいちばん体力を使ったのは、分類でも収納でもなく、手放すことでした。

「これ、どうやって捨てたらいいんだろう」が分からなくて残っていたもの、けっこうあったんです。プロに聞くと捨て方がその場で分かるので、そこから一気にものが減りました。

たとえばお風呂で使っていた珪藻土マット。うちの自治体では普通の燃えないごみでは出せず、粗大ごみ扱いでした。調べるのが面倒で放置していた典型です。

買うのは一瞬なのに、手放すのはこんなに大変。この経験から、買うときの基準がひとつ増えました。いらなくなったときに手放しやすいかどうかも見て買う、ということです。

視界が整うと、在宅ワークが変わった

家全体が片付いて、いちばん実感が大きかったのは仕事中でした。

うちのリビングには子どものおもちゃがあるので、どうしても色数が多くなります。以前はそれが視界に入り続けていました。でもレイアウトを変えたことで、私が仕事をするダイニングテーブルからは、視線を上げてもおもちゃが入ってこなくなったんです。

物理的に減らしたというより、視界の設計が変わった。前の記事で書いた「集中を削るのは視界の汚れ」という話と、まったく同じことが家全体の規模で起きた感覚でした。

探し物が減ったのも大きいです。どこに何があるか家族も分かるので、「ママー、〇〇どこー?」で中断されることが減りました。

苦手は外注していい。ただし「基準」は自分に残る

プロに頼んで消えたのは、ものだけではありませんでした。毎回の判断が消えたんです。

置き場所が決まっていて、分ける基準があれば、片付けは考える作業ではなく戻す作業になります。判断を減らすほど、手は動く。これは一度教わってしまえば、その後は自分で維持できます。

つまり、外注して手に入るのは片付いた家だけではなく、基準そのものでもあるということです。

そう考えたときに、ふと思いました。だったら、その基準を自分で体系的に学ぶという道もあるんだな、と。自分で資格を取って、自分の家を整えて、さらにそれを人に伝えられる側になれたら、それはそれで素敵だなと。

頼むか、学ぶか|整理収納の選択肢をみくらべる

整理収納で「基準」を手に入れる方法は、大きく2つあります。

プロに依頼する整理収納アドバイザー2級認定講座を受ける
手に入るもの実際に片付いた家判断の基準そのもの
向いている人今すぐ現状を変えたい繰り返し自分で整えたい・家族にも共有したい
かかる時間我が家は4日に分けて実施(リビング/キッチン・玄関・洗面/子どもと私の部屋/夫の部屋)合計6時間(2〜3回に分けて受講可)
費用の目安我が家の場合は総額10万円ほど(範囲と家の広さによる)公式ページに記載

私が実際に選んだのは前者、依頼する側でした。今すぐ家を変えたかったからです。

一方で、講座のほうは受けていません。ただ、あの4日間でプロから教わった考え方の破壊力を体験した身としては、それを最初から体系立てて学べる場があるというのは、知っておく価値があると思っています。深夜や早朝でも都合が合えば受講できて、2〜3回に分けられるそうなので、まとまった時間が取れない在宅ワーカーや子育て中の方でも組み込みやすい形になっています。

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まとめ

  • 片付かない原因は意志ではなく、ものの多さと「置き場所が決まっていないこと」だった
  • プロが最初にやるのはヒアリング。片付けの目的を暮らしの側から聞かれる
  • 分類の基準が入ると、手が止まらなくなる
  • いちばん大変なのは捨てること。だから「手放しやすさ」も買う基準になった
  • 視界が整うと、在宅ワークの疲れ方が変わる

苦手なことは、得意な人に外注していいと思っています。ただ、外注して残るのは片付いた家だけではなく、判断の基準でもある。だから頼むのも学ぶのも、行き先は同じなのかもしれません。

家の視界が整うと、仕事の集中も変わります。まずはテーブルの上と椅子の向きから、という方はこちらの記事もどうぞ。

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